プーリアの9日間、割愛2024.06.04 01:25 シチリアから、プーリアという南イタリアの端っこから端っこへの移動(上の写真)は、列車を3本乗り継ぎ、16時間かかった。日本で例えるなら、四国の室戸岬から、鹿児島の大隅半島へ行くようなイメージか。車窓からビルを見ることはほとんどない。茶色や白い壁の家々、オリーブ畑、麦畑、ブドウ畑...
芸術的モッツァレラ2024.06.03 08:34チーズが作られる現場を初めて見た。牛乳を原料とするモッツァレラチーズの工程は、あっけなく単純だ。カザーロと呼ばれるチーズ職人、アンジェロさんの手さばきにのめり込んだ。これはアーティストだ。5月31日、イタリアのかかとに位置するプーリア州ロコロトンド近郊の小さな工場「サラティーノ」...
列車、船に乗る2024.05.24 08:03「Intercity notte 1960」というシラクーザ発ローマ行きの寝台列車は、シチリア島の北端、メッシーナ港に着くと、まったく動かなくなってしまった。5月24日の午前0時をすぎている。睡魔が襲うが、列車が船に乗る様子は見てみたい。やがて、4両編成のミッドナイトエクスプレス...
「アドリア海」見つけた2020.03.13 22:19 今年はイタリア行きをあきらめ、四国に渡った。友人のG君が手掛けている民泊施設「アールヴィラさぬき津田」を訪ねようと思ったからだ。2ヵ月後に完成するという建物の中に入れてもらった。 見下ろせばそこは波打ち際。透明からコバルトブルー、そして深い青からアズーリ(ブルーより薄い水色を表...
廃墟に残る一幅の絵2019.03.16 12:13 石段を上った2階の入口の先に長方形の窓がある。息をのんだ。窓の向こうにアドリア海へつながる草原が続いていた。遠くに雲がわいている。それは一幅の風景画としか思えない。